トップレベルのアスリートのために
アスリートや実業団の選手がスポーツに関連する内科的な悩みや問題を解決し、運動パフォーマンスを向上させ、スポーツを長く続けるためには、専門的なメディカルチェックが重要です。
当院では、数多くの日本代表選手の診療やメディカルチェックを長年行ってきた医師により、スポーツに関する様々な悩みや問題に対応しています。専門のメディカルチェックを通じて、アスリートのコンディションを細かく把握し、運動のパフォーマンス向上や長期的なスポーツキャリアのサポートが可能です。通常、1年に3~4回は血液検査や尿検査を実施し、定期的な健康状態のモニタリングを行います。
オーバートレーニング症候群などの問題が発生した場合は、それに特化した検査や診断を行い、早期に問題を把握して対応します。これにより、アスリートがトップパフォーマンスを維持し、同時に健康な状態を保ちながらスポーツを続けることが可能です。
こんな方にスポーツ内科をオススメします
最近成績があがらない
最近の成績がなかなか上がらないと感じている方へ。特に身体が成長する高校生までは、黙っていても自然に成績が上がる時期のため、原因は「努力」だけではなく、体調にも起因している可能性があります。何らかの病気の前兆が現れ始めていることで調子を落としていることもありますし、栄養の偏りや睡眠不足が影響していることもあります。倦怠感や息切れ、動悸など自覚症状がある場合はその症状に合わせた保険診療を行います。自覚症状がなくメディカルチェックを受けたい場合は、そのスポーツに合わせた血液検査や身体機能の詳細なチェックを通じて、最適な改善策を提案します。
パフォーマンスを上げたい
パフォーマンス向上のためには質の高いトレーニングが必須です。トレーニングの質を向上させるためには、良い健康状態で効果的なトレーニングを行う必要があり、貧血や不整脈など健康ではない状態で質の落ちたトレーニングを行うべきではありません。
様々な疾患で、治療を行わなくてもよい軽症の状態と、それ以上に悪化した治療が必要な状態がありますが、アスリートの場合は前者の場合でもすでに不利な状況になっているわけですから治療が必要な状態といえます。このように同じ疾患、同じ重症度でも、患者さん個人個人により治療が必要かどうかは変わってきます。
当院ではスポーツ内科医師が的確な治療を行い、スポーツ科学研究の専門的な知識も合わせてコンディション評価や、個別のトレーニングプラン、栄養補給法の最適化などを見つけます。
以前できていたことができなくなった
以前はできていたことが急に難しく感じる方へ。体調の変化が影響している可能性があります。スポーツ内科では、症状の原因を追求し、具体的な調整を行います。例えば、潜在的な怪我や生活習慣の変化が問題になっているかもしれません。専門医と協力して、調子が悪い原因を明らかにしましょう。
練習が最後までもたない
練習が最後までこなせない、練習の途中で急に力が抜ける、いつもと違う感覚がある、という方へ。これは重要なサインの場合があります。スポーツ内科では、検査を通じて体力の低下や異変の原因を突き止めます。例えば、貧血や疲労の兆候が見つかるかもしれませんし、何らかの内科疾患の始まりなのかもしれません。医師と協力して、持続可能なトレーニングプランを策定しましょう。
スポーツ内科とは
スポーツ医学の進歩により、かつて「根性」や「気合い」の問題と考えられていた様々な不調やパフォーマンスの低下に関する原因が解明され、それに基づく治療法や予防法が確立されています。一般の医療が様々な専門領域に分かれているように、スポーツ診療の分野も専門化が進んでいます。骨や筋肉、靭帯、関節などを診察する専門家が整形外科医であるのに対し、スポーツに伴う身体の内面的な問題を専門的に診るのがスポーツ内科医です。
スポーツ内科医は、循環器や呼吸器、内分泌など様々な診療領域にまたがる検査手段を駆使し、血液検査、尿検査、呼吸機能検査、レントゲン検査、心電図検査などを通じてアスリートの症状や状態に合わせて最適な検査を行い、不調の原因を的確に突き止めます。治療においては、栄養指導や適切な薬物療法を用い、アスリートのもとの調子を取り戻しさらなる飛躍ができるようサポートを行います。治療後は、アスリートが自己管理の向上や再発予防のための対策を行います。
アスリートと一般の方では、血液検査などの基準値が異なるため、正確な診断を受けるためにはスポーツ内科医の診察が重要です。また、気づかないうちに内科的なトラブルが進展することもあるため、スポーツ内科で定期的にコンディション管理を受けることが推奨されます。
また女性アスリートの場合、エネルギー不足に起因する貧血が生じやすく、女性特有の問題である無月経や骨粗しょう症などのリスクも存在しますが、早期の発見と正確な対応によりこれらの問題を予防することが可能です。
なぜ内科なのか
『スポーツドクター』と呼ばれるスポーツ医療の専門家の多くは、通常整形外科医であることが一般的です。整形外科は筋肉、骨、靱帯、関節などに焦点を当てた医療分野であり、スポーツドクターも多くは整形外科に所属します。しかし、アスリートが直面する問題は単に整形外科的なものだけではなく、スポーツ貧血、不整脈、無月経や骨粗しょう症、運動時の咳や胃腸障害、電解質異常、睡眠障害、オーバートレーニング症候群、熱中症など、多岐にわたります。
これらの問題は運動のパフォーマンスに深刻な影響を及ぼし、時には選手生命にも危険をもたらすことがあります。こうした内面的な問題を専門的に取り扱うのが『スポーツ内科医』です。
パフォーマンスの低下を実感する
夏場の脱水やいわゆる「夏バテ」は一般的な季節的な原因として考えられますが、アスリートが特に注意すべきなのはスポーツ貧血やオーバートレーニング症候群です。特にオーバートレーニング症候群に関しては、現時点では具体的な診断基準が確立されていません。そのため、単に検査だけで診断を下すことは難しく、患者様の経過や症状について詳細にヒアリングし、それをもとに総合的な判断が求められます。