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オーバートレーニング症候群

オーバートレーニング症候群とは

オーバートレーニング症候群とは、スポーツによる疲労やストレスが十分に回復せず、慢性疲労状態になっていることからパフォーマンスの低下や心身の不調を訴える状態のことです。トレーニング後の疲労回復や栄養が不十分なまま長期間経過すると、その後の競技成績の低下やトレーニング効果の低下も長期間生じる可能性があり注意が必要です。

オーバートレーニング症候群は1回の激しい運動を行うオーバーワークとは異なり、長期間にわたり持続的に激しい運動を行うことで段階的に進行する症状が特徴的です。その初期段階で、競技での成績低下がみられます。トレーニングの負荷が増すにつれて、身体が思うように動かず疲労を感じ、軽い負荷のトレーニングですら難しくなり、疲れやすくなります。

オーバートレーニング症候群には早期発見と適切な対処が重要で、症状が疑われる場合は医師の診断を受けるべきです。

オーバートレーニング症候群の診断

オーバートレーニング症候群の診断は、他の病気が原因でない状態で、以下のような身体的な変化や症状が認められる場合に行われます。これらの変化は全例に毎回起こるわけではなく、これらの症状を参考にして、さらに様々な検査結果から内科疾患を除外し、総合的な判断として診断されます。診断や治療の決断は非常に難しい疾患になります。競技成績の低下や最大パワーの減少とともに、これらの身体的な変化が観察された場合、当院へご相談ください。

  • 運動していないときの心拍数が増える
  • 運動していないときに血圧が上昇する
  • 運動後に血圧が元に戻るのが遅い
  • 疲労や倦怠感がある
  • 競技成績の下がってきた
  • これまで通りの力を発揮できない

 

オーバートレーニング症候群の治療

初期は競技成績が低下し、段階的に身体の動きにくさや疲労感が増し、さらには全身倦怠感や睡眠障害などの症状が現れます。
診断は貧血や感染症などの他の疾患がない状態で、安静時心拍数の増加や血圧の上昇、運動後の血圧回復の遅れが確認されるとされます。治療はスポーツ内科の医師指導のもと、トレーニングの制限、栄養の見直し、休息と睡眠の確保、ストレス管理が中心であり、早期発見・早期治療が重要です。重症度によっては数週間から数か月に及ぶディトレーニング(完全休養)が必要な場合もあります。

オーバートレーニング症候群の早期発見

早期発見には心理的なプロフィールテストや競技能力診断検査、競技意欲検査も役立ちます。
治療としては、身体を休め、栄養バランスの良い食事を摂り、ビタミンB群やビタミンCを補給することが勧められています。早期の治療が症状の改善につながり、トレーニングや生活習慣の見直しも必要です。オーバートレーニング症候群の兆候が見られた場合は、適切な医療機関での診断と治療を受けることが重要です。

 

オーバートレーニング症候群の予防

オーバートレーニング症候群は、慢性的な肉体的・精神的なストレスがかかり、ホルモンのバランスが崩れて起こると考えられています。過度に高強度のトレーニングを続け、十分な休息・栄養・睡眠が取れていない状態や、プレッシャーによるストレスなどが要因となって現れます。

トレーニング時には身体的・精神的疲労感と相談しながらバランスを崩さないように注意し、体調の悪いときはメニュー変更によって負荷を軽減したり、トレーニング時間を短縮したり、中止するなどの柔軟な対応が必要です。また、栄養の摂取や十分な睡眠も欠かせません。過度なストレスを避け、トレーニングと休息、栄養のバランスを取ることが大切であり、無理なく適度な休憩と栄養補給を心がけるべきです。ストレスを溜めすぎないようにトレーニング以外での発散も重要です。